賃貸住宅の退去時のトラブル

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ページ番号1005883  更新日 2016年7月29日

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事例1

 賃貸マンション退去の際、家主から「リビングの床に家具を置いたへこみ跡がある」と言われ、全室のカーペット取替費用を請求された。

事例2

 ペット可の賃貸アパートを退去の際、犬を飼っていたので、床のキズ修復や壁クロス張り替えの費用として敷金(家賃2カ月分)を上回る金額の請求があった。

アドバイス

 賃貸物件の明け渡しに際し、借主には「原状回復義務」が生じます。居住中、通常の使用を超えるような消耗、例えば、故意につけた壁のキズや過失によるタバコのコゲ、壊れた設備を放置して損害が生じた場合などは、善管注意義務違反として借主が負担すべき費用と考えられています。他方、次の入居者を確保する目的で行う設備交換、化粧直しなどのリフォームは、経年変化や通常使用による消耗などの修繕であり、貸主が負担すべきと考えられています。
 事例1の家具の設置跡は通常使用による消耗として、貸主が負担すべきと考えられます。
 事例2のペット飼育による損傷や臭いなどは、通常の使用を超えると判断され、借主が負担すべきと考えられます。「ペット可」の物件であっても、費用負担を免れるわけではありません。また、契約時に原状回復やクリーニング費用について借主負担の特約を設けていれば、それが優先します。契約内容を確認しましょう。

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