東京の森を守るために、今、私たちにできること

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ページ番号1005023  更新日 2023年4月12日

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武蔵野市では、東京の森林保全・活用のための事業を行っています。

写真1
二俣尾・武蔵野市民の森 自然観察会の様子
写真2
二俣尾・武蔵野市民の森 苔玉づくりの様子

多摩地域の森林が果たす重要な役割

多摩地域の森林は、東京都の面積の3分の1を占めており、そのうち60%はスギやヒノキの人工林となっています。これは、町の整備や人々の日常生活に木材が欠かせなかった江戸時代から、多摩の森林が人々の手によって守られ、都市に住む人々の暮らしを支えてきたという歴史を背景にしています。
現在も森林は、以下のように様々な形で武蔵野市に暮らす私たちの生活を支えています。

  • 建築資材や薪炭等のための木材生産
  • 大気保全機能(二酸化炭素を吸収固定して酸素を供給する)
  • 水源涵養機能(雨水を貯蓄し洪水を防止する)
  • 災害防止機能(土砂の流出や崩壊を防止する)
  • 保健休養機能(レクリエーションの場を提供し、心を癒す)

しかし今、この森林の荒廃が進んでおり、森の恵みを受けている私たちは森に対する認識を深め、行動していかなければなりません。

武蔵野市が行っている東京の森林を守る取り組み

武蔵野市では「森林の荒廃は、山側だけの問題ではなく、森林の恵みを受けている都市側住民においても認識を深め関心を高めていく必要がある」という考えに基づき、多摩の森林を保全するとともに、都市住民が地元地域住民と相互交流を図りながら森林資源を活用した様々な自然体験ができる場として、平成13年8月に「二俣尾・武蔵野市民の森」を開設しました。
そして、この森林の保全管理に要する費用を負担するとともに、多摩産の木材を使用した管理棟の建築や自然観察会等の各種自然体験イベント開催を通じて、森林保全の必要性について広く一般市民に理解を得るための取り組みを行っています。
また、平成16年度より奥多摩町氷川において、「奥多摩・武蔵野の森事業」として奥多摩町と共同で、シカ食害により裸地化した森林の整備にも取り組んでいます。

冊子「もり・ひと・くらし」

平成30年4月に、武蔵野市が取り組んでいる森林整備事業や森林を守る大切さについて、多くのかたに知っていただくため、冊子『もり・ひと・くらし』を作成しました。

二俣尾・武蔵野市民の森事業

「二俣尾・武蔵野市民の森」は『東京の森を守るため、今、私たちにできること』をテーマに、山林所有者と武蔵野市及び実際に山林の保全管理を行う公益財団法人東京都農林水産振興財団の3者が「二俣尾・武蔵野市民の森に関する協定」を締結して、事業を展開しています。
この協定の中で、山林所有者は「森林活用場を提供」し、武蔵野市は「森林保全経費の負担および森林の活用」を行い、東京都農林水産振興財団は「市と山林所有者間の調整および市から保全管理の受託」を行っています。
このような、森林を守り育てる仕組みを「フォレスト・ガーディアン(森の番人・森を守る人)制度」と呼んでいます。

森林の保全・整備

森林施業実施計画の策定、間伐、間伐材搬出、下刈り、補植、歩道回収等

森林の活用

森林の荒廃について、都市側住民においても認識を深め、森林を含む自然環境保全に対する一人一人の意識を高めるために、森林を活用した様々な事業を行っています。

  • 森林体験教室(小中学生を対象に、森林散策・道づくり・森の地図作り等を体験)
  • 自然観察会(ハイキング・動植物の観察・東京の森の現状の紹介等)
  • その他各種講座(東京の森の現状や森林整備について学びながら、自然の素材を活用した草木染やクラフトを体験)

環境教育体験活動の優良事例として環境省ホームページで紹介されています

 平成30年6月に閣議決定した環境教育等促進法に基づく「環境保全活動、環境保全の意欲の増進及び環境教育並びに協働取組の推進に関する基本的な方針」では、持続可能な社会づくりへの主体的な参加と、循環と共生という観点からの参加の意欲を育むための「体験活動」を促進することが重要とされています。
 そこで環境省は、体験活動への参加が促進され、体験活動の場や機会がさらに充実するよう、体験活動の優良事例を広く集め、公表することとしました。二俣尾・武蔵野市民の森事業は、平成30年度に環境教育体験活動の優良事例として紹介されています。

二俣尾・武蔵野市民の森「自然体験館」

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二俣尾・武蔵野市民の森「自然体験館」

平成13年度より開始された二俣尾・武蔵野市民の森事業における森林保全・活用の取り組みを継続・発展させるための施設として、平成18年7月に開館した施設です。
ここでは、多種多様な自然体験学習、武蔵野市にはない原体験を提供することを目的として、様々な自然体験イベント(木工体験・草木染・ストーンペイント・ネイチャーゲーム・川遊び・デイキャンプなど) を通じて武蔵野市の森林保全に関する取り組みを学ぶことができます。
建物は多摩材を使用した、木の香り漂う木造の建物で、雨天時にも室内プログラムをはじめ様々なプログラムを楽しむことができます。天井が高く風通しのよい室内には畳スペース、トイレがあります。

学校法人成蹊学園ほか主催イベント「日帰り林業体験会in青梅」

武蔵野市吉祥寺北町にキャンパスを置く学校法人成蹊学園の大学新11号館建設工事に多摩産材を使用するにあたり、学校法人成蹊学園ほか主催のイベント「フォレストワークショップ二俣尾・武蔵野市民の森-日帰り林業体験会in青梅-」を開催した。

奥多摩・武蔵野の森事業

今、多摩川水源地では、シカにより植栽木が食い尽くされ、山地が裸地化し、土壌が流れ出す危機に直面しています。平成16年7月には奥多摩町の町営水道取水口が大雨による山崩れで埋まり、深刻な状況になりました。
そこで武蔵野市では、森林の恩恵を受ける都市側住民の責務として、森林砂漠化の防止に向け根本的な解決を目指す必要があると考え、平成17年3月より本事業を実施しています。
事業は武蔵野市・奥多摩町・公益財団法人東京都農林水産振興財団の三者が『森林整備協定』を締結し、連携して行っています。

森林整備

シカ食害等による裸地化(砂漠化)を防ぐため、植樹等を行い、森林保全していくことにより、東京の森、水源、そして地球環境を守ります。
主な作業としては、造林(地拵え及び防鹿柵等の設置・植栽等)、保育等(下刈・補植・つる切・除伐)をはじめ作業路・土留柵・看板・標識等の設置や見回管理を行っています。

このような整備を行った場所では、植樹した苗が順調に生育し、裸地だった山肌に着実に緑がよみがえっています。

とうきょう林業サポート隊 (運営:公益財団法人東京都農林水産振興財団)

東京都では、「伐って・使って・植えて・育てる」という森林の循環を促進する事業を進めています。この一環として「 とうきょう林業サポート隊」が設立され、公益財団法人東京都農林水産振興財団が運営しています。

「とうきょう林業サポート隊」は、ボランティアとして、東京都多摩地域の森林で植栽や下刈り等の森林作業に携わり、森づくりをサポートする活動を行っています。活動は林業の専門家の指導のもとで行うため、初心者でも安心してご参加いただけます。活動を通じて森林作業の一翼を担える人材の育成も目指しています。

ご興味があるかたは、ぜひご参加ください。

とうきょう林業サポート隊 お問い合わせ先

公益財団法人東京都農林水産振興財団 とうきょう林業サポート隊事務局

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環境部 緑のまち推進課緑化係
〒180-8777 東京都武蔵野市緑町2-2-28
電話番号:0422-60-1863 ファクス番号:0422-51-9197
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