イースターエッグ
ルーマニアのイースターエッグ
ルーマニアではクリスマス同様、復活祭(イースター)も重要な行事として盛大に行われます。準備のために人々は春の大掃除をし、卵に色つけをして、特別な料理をつくります。当日の朝、農村部では民族衣装などの晴れ着で教会に行き、ろうそくに火をつけ、お墓参りをしたのちに家族で食事を楽しみます。
そこに欠かせないのが、イースターエッグ。復活祭をお祝いするため特別に飾り付けられた卵のことです。
うさぎは多産(繁栄)を象徴しているので、イースターではしばしばモチーフとして使われます。また、羊はルーマニア人にとって強い思い入れのある動物で、羊と羊飼いは文学や芸術のモチーフにも多く登場します。展示のなかにも、羊の角の模様のものがあります。
装飾用の工芸品となったイースターエッグは中身を抜いてよく乾燥させたものですが、本来、家庭で作られるイースターエッグは、ゆで卵に色をつけるのが一般的です。イースターの時期になるとエッグ用の染料(日本の食紅みたいなもので粉末)が食料品店で売られます。色は、赤いゆで卵が一般的です。現代では赤以外のカラフルな色も売られています。赤は愛、黄色は富と繁栄、青は静謐、白は純真・清らかさを意味しています。
家族や友人と決まり文句を唱えながら、手に持ったお互いの赤い卵を軽くぶつけて、キリストの復活を祝う習慣があります。
A(呼びかけ):Hristos a inviat!(キリストス・アンヴィアトゥ!)
(意味:キリストが復活しました!)
B(受け答え):Adevarat a inviat!(アデヴァラトゥ・アンヴィアトゥ)
(意味:確かに復活しました!)
文章:竹前 雅子
参考:地球の歩き方/ウィキペディア
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