吉祥寺ダンスLAB. vol.6 小野彩加 中澤陽 スペースノットブランク 『言葉とシェイクスピアの鳥』

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ページ番号1045623  更新日 2024年2月8日

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ダンスと言葉の劇的融合。「ダンスの実験室」が挑む「身体×言葉」の新境地!

ダンスとさまざまな要素のコラボレーションをコンセプトに据え、ダンスの未知なる可能性を探求する吉祥寺シアターのオリジナル企画、「吉祥寺ダンスLAB.」。「短歌」や「編み物」など思いもよらない発想により、既成のダンスでは成し得ない化学反応を巻き起こす「ダンスの実験室」は、これまで過去五回、様々なアーティストと協働しながら舞台芸術の現在地を更新し続けてきました。

第六弾となる今回は、舞台芸術の新たな領域を開拓し続ける気鋭のコレクティブ・スペースノットブランクによる新作公演をお届けします。

メインビジュアル
「言葉とシェイクスピアの鳥」 メインビジュアル
グラフィックデザイン:趙文欣
写真
「言葉とシェイクスピアの鳥」ワークインプログレス
写真:bozzo

イントロダクション

集団と、集団の言葉と、言葉の意味の侵入を基礎とする新しい舞台。2022年7月、スペースノットブランクのオープンコールによって集まり、一年間「クリエーションを前提としたクリエーションを実践しないチーム」として対話や情報の共有を行ないながら集団の言葉を培おうとしたメンバーたちが、2023年7月よりクリエーションを開始。城崎国際アートセンターでのクリエーション、オープンリハーサル、ワークインプログレス、トークを経て、2024年1月、吉祥寺シアターにて、吉祥寺ダンスLAB. vol.6として『言葉とシェイクスピアの鳥』を上演する。大きな集団に生まれる小さな集団たちが、言葉の意味の侵入を自覚的と無自覚的に行ない合いながら膨張し、飽和し、収縮し、最後に残るべきものことの何かが残る。または何も残らない。という群像になる。

「言葉とシェイクスピアの鳥」とは

「集団」「集団の言葉」「言葉の意味の侵入」をコンセプトに据えた『言葉とシェイクスピアの鳥』は、舞台の歴史を象徴する人物の一人であるウィリアム・シェイクスピアの「言葉」が、間接的にアメリカという大国を侵略してしまった──かもしれない──エピソード──或いは都市伝説──を導入に、舞台による舞台の侵略という群像を描こうとする舞台である。1890年、ユージン・シーフェリンというアメリカのアマチュア鳥類学者が「シェイクスピアの作品に登場するすべての鳥をアメリカに呼び寄せるプロジェクト」の一環として、イギリスから輸入した60羽のムクドリをニューヨークのセントラルパークに放った。その結果として、ムクドリの普及には成功した──現在のアメリカには、2億羽ものムクドリが生息していると推定されている──ものの、木の上の巣穴を競合する多くの在来鳥が犠牲となった。そのようにして、アメリカの経済と生態系に多くの影響を与え続けた結果、ムクドリはアメリカの法律では保護されない数少ない鳥類の一種となり、たとえ野生のムクドリを殺傷したとしても、人間が罪に問われることはなくなった。2012年、アメリカの農務省がムクドリを銃殺と捕獲により150万羽近く殺した、という記録も存在している。『言葉とシェイクスピアの鳥』には、大きな三つの要素として「関係のない言葉」と「関係のある言葉」と「劇場という構造物に対していくつかの形態を示そうとする空間と身体」が表現される。そこに筋立てた物語は存在しない。それぞれの要素の生態のようなものが、それぞれの環境のようなものにどのようにして適合しようとするのか、そもそもの存在のようなもの自体を選択しようとするのか。敵対と親睦を用いて舞台による舞台の侵略を上演の時間と空間に体現することを目指す。

参照:BBC “The birds of Shakespeare cause US trouble”

出演

青田亜香里、青本柚紀、大石英史、加賀田玲、上山史華、黒澤多生、古賀友樹、高橋慧丞、土田高太朗、中尾幸志郎、永山由里恵、奈良悠加、野間共喜、深澤しほ、吉田卓央

演出
小野彩加、中澤陽
期間

令和6年1月9日(火曜日)~14日(日曜日)

小野彩加 中澤陽 スペースノットブランク

写真:スペースノットブランク
写真:DanÅke Carlsson

二人組の舞台作家である小野彩加と中澤陽が舞台芸術の創作を行なうコレクティブとして2012年に設立。舞台芸術の既成概念に捉われず、独自の新しい仕組みを研究開発しながら舞台芸術の在り方と価値を探究している。固有の環境や関係により生じるコミュニケーションを創作の根源とし、作品ごとに異なるアーティストとのコラボレーションを積極的に行なっている。

チケット取り扱い(11月4日[土]午前10時発売)

(公財)武蔵野文化生涯学習事業団チケット予約
0422-54-2011(午前9時~午後10時)

  • 助成: 公益財団法人セゾン文化財団
  • 主催・企画・製作: スペースノットブランク 公益財団法人武蔵野文化生涯学習事業団

詳細は吉祥寺シアター公式ウェブサイトをご覧ください

吉祥寺シアター公式ウェブサイト 吉祥寺ダンスLAB. vol.6 小野彩加 中澤陽 スペースノットブランク 『言葉とシェイクスピアの鳥』(公開終了)

問い合わせ

(公財)武蔵野文化生涯学習事業団 吉祥寺シアター
電話:0422-22-0911

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